川崎俊彦
消化器・内分泌内科では、消化器疾患全般を取り扱っています。すなわち、臓器別では、食道、胃、小腸、大腸、肝臓、胆道、膵などに関連する疾患をすべて受け持っています。胃癌、大腸癌は、日本人の死因の上位を占めていますが、検診や診断技術の進歩により、早期癌の割合が増加し、内科での治療機会が増加しています。今までは外科的にしか切除し得なかった病巣も治療技術の進歩により内視鏡を用いて開腹せずに切除できるようになっています。肝臓癌に対しても、画像診断の進歩により早期に発見される症例が増加しています。最新のラジオ波治療では、直径3cm以下の腫瘍であれば局所麻酔のみの1時間以内の治療で終了します。やや進行した病期の癌に対してでも、肝動脈塞栓術、動注化学療法により良好な治療効果が得られています。しかしながら、まだまだこうした局所治療の対象となる時期を過ぎてから発見される症例も少なくありません。数年前までは、このような症例に対する抗癌剤治療は限られていましたが、近年の新しい抗癌剤の開発によって、消化器系癌の抗癌剤治療は大きく様変わりしています。とりわけ、胃、大腸の癌で予後の改善が得られています。今まで有効な抗癌剤の存在しなかった膵、胆道系の癌に対してもゲムシタビンの登場で消化器内科医の果たせる役割が広がっています。膵、胆道系の癌では、時に閉塞性黄疸を来しますが、このような症例には内視鏡的あるいはinterventional radiologyを用いた治療を行っています。
もちろんこのような悪性疾患だけでなく、種々の良性疾患も診療しています。胃十二指腸潰瘍、虚血性腸炎、炎症性腸疾患、またウイルス性肝炎およびそれに引き続き生じる肝硬変、肝不全、さらには胆石症、胆管炎、膵炎など、プライマリーケアから高度の専門的治療を要する疾患まで幅広く経験することができます。
現在の常勤スタッフは8名であり、病床数は平成23年5月より増床し48床です。外来は毎日3〜4診体制で行っています。昨年度の診療実績は、1日平均外来患者数100.3人、1日平均在院患者数28.6人でした。このような診療実績を挙げられているのは、地域の医療機関からの紹介が多いことが主因であり、今後も増加すると予想しています。
現在、日本消化器病学会、日本消化器内視鏡学会、日本超音波医学会日本の認定施設です。また、日本肝臓学会の関連施設です。
スタッフに準じて勤務してもらいます。主治医として、病棟で5〜10名の患者を受け持ってもらいます。卒後5年以上のスタッフが指導医としてつきますし、週に1回の総合カンファレンス、回診がありますが、基本的には各自で治療方針を決定し、患者や家族への説明も自分で行ってもらいます。内視鏡検査、腹部エコー検査も週に1コマずつ担当してもらい、初級者レベルには到達できるよう指導します。また、胆道系検査、処置、肝穿刺治療、血管造影検査には助手として携わってもらいます。外来患者の診療も重要な研修になります。上級医にすぐコンサルトできる体制で、原則毎週1コマを担当してもらう予定です。当科では救急疾患も多いため、救急当直も重要な研修と位置づけています。これも上級医の指導を仰ぎながら毎月2〜3回程度勤めてもらいます。
該当なし
内科認定医を取得後、当院で豊富な消化器症例を経験し、消化器領域の各種専門医試験を受験することが可能です。あるいは数年間の研修後、大阪狭山の附属病院大学院へ進学するコースもあります。さらに、機会があれば研究の成果をさらに発展させるために、海外への留学も積極的に考えてください。
週一回、他病院での研修、診療を行うことが可能です。
2年間のスーパーローテイト研修お疲れさまでした。これまでは各人が同じスタート地点からほぼ同じ研修コースをたどってきました。しかし、これからは自分たちでさらなる研修生活を選択していかなければなりません。そして、今まで身に着けたことを基盤にして、より発展的で有意義な研修を送れるかどうかが、医師としての将来を決めると言っても過言ではありません。本コースは消化器内科の分野をより深く充実させて研修するコースです。もちろんスーパーローテイト期間中に消化器内科を経験した方も多いと思います。しかし残念ながら、本当の消化器内科のおもしろさ、奥の深さに触れるまでには至っていないと思います。内科臨床のなかで消化器疾患の占める割合は非常に大きく、やりがいのある分野だと確信しています。臨床が好きな積極的な若手医師を求めています。有意義な研修を送ってもらえるよう計画を立てています。ぜひ私たちと一緒に歩みましょう。